この記事を書いた人:とよっぴ
オーストラリアのメルボルン大学開発学(修士号)を卒業。オーストラリア在住歴は5年目になります。豪英語に関するお話や英語で躓きやすいポイントなど、わかりやすく解説していきます。
日本語では非常に頻繁に使用する「普通」という言葉。
英語では、文脈や状況によって使うべき表現が異なり、日常的に会話で使うものから、会話では利用しないものの目にする機会が多いものを含めると、11個もの表現があげられます。
ここでは、この11個の「普通」という英語表現について、使用方法やニュアンスの微妙な違いなど、しっかり押さえられるよう、すべての表現に例文を付けて紹介していきます。
日常の会話で頻繁に使う8つの「普通」
Normal
おそらく誰もが知っている、「普通」の代名詞とも言われる表現。日常的にも非常によく使われています。
カフェでオーダーする際のコーヒーカップのサイズや、病院で熱を測って標準的な指標と比較する際など、頻繁に耳にする表現です。
ただし、論文やプレゼンにおいて「一般的には」を表したい時は、基本的には後に紹介する“General”や“tend to”「~する傾向にある」等の表現を使用するため、Normalを使うことはあまり多くはありません。
【例文】
A: Which size of your coffee would you like?(コーヒーのサイズは何にされますか?)
B: Just normal size, please.(普通のサイズでお願いします)
Usual
これも日本の英語教育で習う必修単語の1つですが、主に「普段の慣習」を表現する単語なので、「How」に対しての応答として使われることが多い表現です。
また、同じ意味合いとして“As always”や“As ever”も覚えておくと、表現の幅が広がるのでオススメです!
【例文】
A: How’s everything?((カフェにて)サービスはどうでしたか?)
B: That was beautiful, same as usual!(いつも通り、とても素敵でした!)
Ordinary
「普通」「一般的」という表現でNormalとかなり似ているのですが、Normalは「通常通り」という意味合いで「普通」に変化しますが、Ordinaryは「別に特別ではないよ」という、上に突出したり、異常なわけではないことを指す時に使用する単語です。
Hannah Montana Foreverの「Ordinary Girl」はまさに、「私は特別なことなんて何もない、普通の女の子だよ」ということを表現した歌です。
日常的に使用頻度の高い表現で歌詞が構成されているので、リスニング力を上げたい人にはオススメです。ぜひ聞いてみてください!
【例文】(Ordinary Girlより)
I’m just an ordinary girl! (私はただの女の子)
Sometimes I’m lazy (たまにはすごく怠惰で)
I get bored, I get scared, (飽きるし、怖くもなるし)
I feel ignored, I feel happy (無視されていると感じるし、幸せも感じる)
I get silly, I choke on my own words. (バカだし、言葉にもよく詰まる)
I make wishes, I have dreams (お願い事もするし、夢もある)
Middle
ボクシングの「ミドル級」などカタカナ英語の代表格としてよく使用される単語であるため耳馴染みは深いと思います。
「ミドル級」のように、主に自分や物事の「位置関係」や「立ち位置」を表す時に使用することが多い単語です。
【例文】
A: Where did you place in the exam?(テストの成績、どうだった?)
B: I was just in the middle.(ちょうど平均(普通)だったよ)
Average
野球で「アベレージヒッター」としてよく使用されるなど、耳馴染みのある表現だと思います。
ある物事と何かを比較した時に、ちょうど真ん中であることを表す時に使います。
Middleと少し似ていますが、Averageは統計など数字のデータを元に算出された何かに使用する傾向にあり、日本語のイメージとしては真ん中に「分布する」という表現が正しいようです。
【例文】
A: How tall is he?(彼の身長ってどのくらい?)
B: He is just above average in height!(平均よりちょっと高いくらいだよ)
Common
共通の話題や常識、固定概念など、社会的に合意されているものに対して使用することの多い表現です。
常識など、知っていて当たり前→普通という意味合いに変化します。
【例文】
A: My house mate does not pay extra rent even if he is living with his girlfriend together.(私のハウスメイト、彼女と一緒に住んでるのに少し余分に家賃払わないんだよね)
B: Oh really? It’s a common sense though.(え、マジで?普通のことなのにね)
※ Common sense: 常識
General
Generalは元々「だいたい」「大まかに」という意味があり、「概して」という意味が転じて「普通は」という表現になります。
少し固い表現であるため日常会話の中で使用することはあまりありませんが、ビジネスや大学の講義、テレビのニュース番組などでは非常によく耳にします。
【例文】
Generally speaking, people trying to go abroad to study are more and more increasing.(一般的に、海外へ留学する人はどんどん増えている)
Regular
こちらもカタカナ英語でお馴染みの表現なので知っている人は多いと思います。
一般的に日本で使用されている「レギュラー」とさほど相違はないため、そのままのイメージで使用しても問題ありません。
Normalと同様にコーヒーなどのサイズを指定する時にも使用できますが、Regularは本来、野球やサッカーのメンバーや、仕事のスケジュールなど、「変動的な何か」に対する「通常」を表す単語です。
【例文】
A: My schedule this week is tight different from regular one because of sudden meetings.(今週の予定、急に会議入ったりしてるから普通と違ってすごく厳しいよ)
B: You should take that into consideration when you organize your schedule.(予定決めるときはそういうのも考慮しなきゃいけないね)
※ take into consideration: ~を考慮する
会話ではあまり出てこないがよく見かける3つの「普通」
ここからは、会話の中ではあまり出てこないものの、日常的によく見かけることの多い「普通」表現です。
Local Train
いわゆる「普通電車」です。
地域によりますが、海外にも特急電車や快速電車など、時間帯によって様々なタイプの電車が運行しています。
ちなみに特急電車や快速電車は“Rapid Train”、または“Limited Train”と表現されます。
【例文】
The next local train bound for Moorabin has been delayed and it is expected in 5 minutes.(次のMoorabin行きの普通電車は、約5分遅れで運行しております)
※ Rapid: 早い、快速
※ Limited: 限定的な→停車駅が少ない→特急
Plain
Plainの元々の意味は「簡素な」「明白な」という意味なのですが、「何も含んでいない→普通の」という表現として使われることがあり、主に食品系の名前によく使用されています。
一番耳馴染みのあるものはおそらく「プレーンヨーグルト」ではないでしょうか。
【例文】
The Greek plain yogurt is healthier than the sugar added yogurt.(ギリシアのプレーンヨーグルトの方が、この砂糖入りヨーグルトよりも身体に良い)
Trivial
以前、「トリビアの泉」という、些細で取るに足らない雑学を紹介する番組がありましたが、その「トリビア」を英語にすると「Trivia」になります。
Trivialはこの単語を形容詞化したものです。
中世における必修教科3つ(文法・修辞学・弁証法)のことをtriviumと呼んでいて、そこから「簡単な」「明白な」「取るに足らない」という表現になったようです。
【例文】
The CEO asked him to handle some trivial issues.(社長は彼に簡単な(普通の)問題に対処するようお願いした)
さいごに:「普通」は普通に使えない
日本語で一言「普通」と言っても、英語ではいろんな言い回しがあります。
日常会話で使用することができても、時と場所によっては”普通に”使用することができない場合があります。
勉強し始めは扱いが難しいかもしれませんが、普段の日常会話においては上記8つしか基本的には使用しないので、まずはそこから使えるものを増やしていくと理解の幅は広がっていきます。少しずつ前進してください!
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