英語の過去形簡単マスター!完了形・used toの使い分けポイント

この記事を書いた人:Aya
英語・教育・音楽教育+英会話コーチのママライター。英語ネイティブの6歳児の育児中です。イギリス大学留学、IELTS7.5. 

英語の学習を進めていく上で、多くの学習者が日本語との違いに戸惑う文法項目の一つに「時制(tense)」の使い分けがあげられます。

時制を大まかに分ければ「過去形」「現在形」「未来形」の3種類ですが、それぞれのグループに、さらに「単純形」「進行形」「完了形」「完了進行形」と呼ばれる細かな用法に分けられ、なんと全部で12もの時制が存在します。

今回は、この12種類の時制のうち、「過去形(単純形)」に絞って解説していきます。また、よく混同される、現在完了形、used to〜(動詞の原形)との違いについても説明します。

過去形の作り方

過去形の文章を作るのは簡単です。文章内の動詞を過去形に変えるだけです。

ここから、過去形の作り方を、一般動詞の場合とbe動詞の場合に分けて説明します。

一般動詞の過去形の作り方

一般動詞とは、”help(助ける)””live(住む)”等「〜する」という動作や「〜した状態」を表す動詞の仲間のことです。

一般動詞の過去形は、現在形のように主語による変化はしませんので、動詞の変換形を覚えるだけで大丈夫です。

例外的に不規則なものもありますが、基本的に規則的に現在形を過去形に変換させることができます。

以下3つの規則を押さえておきましょう。

ほとんどの場合(動詞の原形にedをつける)

例)help→helped, talk→talked, listen→listened,cook→cooked, play→played,enjoy→enjoyed

一番後ろがeで終わる動詞は(動詞の原形にdをつける)

例)live→lived, use→used, cause→caused

子音+yで終わる動詞は(yをiに変えてedをつける)

例)study→studied, hurry→hurried, cry→cried,

 

不規則動詞とは?

一般動詞の過去形の作り方には、例外があり規則的に変化しないものもあります。

例)go→went, break→broke, take→took, speak→spoke, eat→ate, give, →given,have→had, buy→bought, think→thought,sing→sang, run→ran, swim→swam,read→read, cut→cut, cost→cost

こういった不規則動詞については残念ながら覚えるしかありません。辞書を引くと、必ず活用変化も書いてあるので、ひとつずつ確認しながら覚えましょう。

be動詞の過去形の作り方

be動詞は、「〜です・〜だ・〜である・〜(に)いる」という内容を示す動詞ですね。

現在形では、be動詞は主語によって、“is, am, are”に変化して使い分けられますが、過去形では、“is,am”を”was”“are”を”were”に変化させるだけです。

例)
I am →I was
He/She/It is →He/She/It was
You are →You were
We are →We were
They are →They were

過去形の否定文の作り方

ここからは、過去形の否定文の作り方を確認していきましょう。

一般動詞の過去形の否定文は、動詞の前に”did not”をつけて、過去形を動詞の原形に戻す

一般動詞の過去の否定文は、「did not + 動詞の原形」で作ります。短縮形は「didn’t +動詞の原形」です。

動詞の前に”did not”を付け、過去形の動詞を原形に戻します。

現在形とは違い、過去形は主語によって変化はしませんので、一種類のみです。

例)※規則動詞
肯定文:I phoned my mother last night.
否定文:I did not phone my mother last night.

例)※不規則動詞
肯定文:I saw Hana in town yesterday.
否定文:I did not see Hana in town yesterday.

be動詞の過去形の否定文は、be動詞の後にnotをつけるだけ

be動詞の過去形の否定文は、「主語 + was/were not 」で作ります。短縮形は「主語 + wasn’t/weren’t」。

be動詞の後にnotを付けるだけです。

例)
肯定文:He was 5 years old then.
否定文:He was not 5 years old then.

過去形の疑問文の作り方

次に、過去形の疑問文の作り方を見ていきましょう。

一般動詞の過去形の疑問文は、Didを文頭に出して、過去形の動詞を原形に戻す

一般動詞の過去の疑問文は、「Did + 主語 + 動詞の原形〜?」となります。

Didを文頭に出すのがポイントです。過去形の動詞を原形に戻します。

例)※規則動詞
肯定文:You phoned my mother last night.
疑問文:Did you phone your mother last night?

例)※不規則動詞
肯定文:You saw Hana in town yesterday.
疑問文:Did you see Hana in town yesterday?

be動詞の過去形の疑問文は、Was/Wereを文頭に出す

be動詞の過去形の疑問文は、「Was/Were 主語 ~?」とWas/Wereを文頭に出します。

例)
肯定文:He was 5 years old then.
疑問文:Was he 5 years old then?

疑問詞が入った疑問文の作り方

さいごに、What, When, Where, Who, Which, Howなど疑問詞が入った疑問文の作り方を説明します。

一般動詞の疑問詞が入った疑問文は、疑問文の語順のまま、文頭に疑問詞をおくだけ

形としては、「疑問詞 + did + 主語 + 動詞の原形〜?」ですが、疑問文の語順のまま、文頭に疑問詞をおくだけです。

例)
What did Josh give Anna on her birthday?
How long did you stay in the hotel?

be動詞の場合の疑問詞が入った疑問文も、疑問詞を文頭において、疑問文をそのままくっつけるだけ

be動詞の場合もは、「疑問詞 + was?were + 主語〜?」です。一般動詞と同じく、疑問詞を文頭において、疑問文をそのままの語順でくっつければ良いだけです。

例)
Hi. How was your day?
What year were you born?

過去形の作り方の一覧整理

過去形の否定文

肯定文(一般動詞):I phoned my mother last night.
否定文(一般動詞):I did not phone my mother last night.

肯定文(be動詞):He was 5 years old then.
否定文(be動詞):He was not 5 years old then.

過去形の疑問文

 

肯定文(一般動詞):You phoned my mother last night.
疑問文(一般動詞):Did you phone your mother last night?

肯定文(be動詞):He was 5 years old then.
疑問文(be動詞):Was he 5 years old then?

疑問詞を含む過去形の疑問文

 

疑問詞を含む過去形の疑問文(一般動詞):What did Josh give Anna on her birthday?
疑問詞を含む過去形の疑問文(be動詞):Hi. How was your day?

 

Practice1

 

さっそく使う練習をしてみましょう。(     )に、適切な動詞をいれて、文章を完成させてみてください。

 

1) I (        ) to gym yesterday.*go to gym
(私は、昨日ジムに行きました。

 

2) Haruka (          ) to work last Friday.*walk to work
(ハルカは、先週の金曜日、仕事に歩いて行った。)

 

3) Charlie (          ) in Japan in the 1990s. *live in 場所
(チャーリーは、1990年代、日本に住んでいた。)

 

4) Nora (          ) the book in the end. *buy
(ノラは、結局その本を買った。)

 

5) It (          ) a fine day.
(その日は、よく晴れた日でした。)

 

6) The children (          ) very thirsty.
(子どもたちは、とてものどがかわいていました。)

 

 

では、それぞれの問題の答え合わせです。声に出して、何度か読んでみましょう。
1) I went to gym yesterday.
2) Haruka walked to work last Friday.
3) Charlie lived in Japan in the 1990s.
4) Nora bought the book in the end.
5) It was a fine day.
6) The children were very thirsty.

 

 

Practice2

 

ここからは、否定文と疑問文の練習です。

 

1)  (          ) you bake this cake for me? Thank you!
(私にこのケーキ焼いてくれたの?ありがとう!)

 

2) (          ) you (          ) up at 5 o’clock today?!
(今日は、5時に起きたのですか?!)

 

3) My little brother said he (          ) so hungry that evening.
(弟は、その晩、あまりおなかがすいていないと言いました。)

 

4) Sam (          ) do the washing last night.
(サムは、昨日の夜洗濯しなかった。)

 

5) (          ) she born in 2005?
(彼女は、2005年生まれ?)

 

6) Amelia and I (          ) (          ) (          ) the TV programme.
(アメリアと私は、そのテレビ番組を見なかった。)

 

 

答えは・・・
1) Did you bake this cake for me? Thank you!
2) Did you get up at 5 o’clock today?!
3) My little brother said he wasn’t so hungry that evening.
4) Sam didn’t do the washing last night.
5) Was she born in 2005?
6) Amelia and I did not watch the TV programme.

 

過去形の使い方と現在完了形・used to~との使い分けポイント

今まで見てきたように、過去形(単純過去)は、シンプルに「過去に起きた出来事や状況」について話す時に用いられます。

過去、何度も繰り返して起きたことであっても、話している現在の地点から見ると、完全に切り離された過去の期間を指します。

ですので、上記の例で言えば、“last night, yesterday”,”five years ago”, “that evening, in 2005”などのような過去の時間を限定する言葉とセットで使われることも多いものです。

しかし、明らかに過去について話している場合は、
I ate a big breakfast.
The train was delayed because of the torrential rain.

のように、これらの過去の時間を限定する言葉なしで使われることもあります。

現在完了形との違い

注意すべきポイントとしては、現在完了形の「現在完了 have+ -ed」の用法と混同しやすい点です。

過去形で話している人は、「現時点でそのことは完全に終わっている」のに対して、現在完了形は、過去から現時点でのつながりを表します。

以下の二つの文章で、違いを感覚的にとらえてみてください。

例)
過去形:Simon lived in Oxford for 10 years.
現在完了形:Simon has lived in Oxford for 10 years.

過去形の文では、「サイモンは、昔10年間オックスフォードに住んでいた(今は違う所に住んでいる)」ということがわかります。

一方、現在完了形の文では、過去から現時点でのつながりを表しますので、「サイモンは今もオックスフォードに住んでいて、10年目になる」という情報が得られるのです。

もう一つ、例をあげます。

例)
過去形:Enid visited London.
現在完了形:Enid has visited London several times.

過去形の文では、「イーニッドがロンドンを訪れたという過去の事実」が強調されています。

一方、現在完了形の文では、今までに彼女がロンドンを訪れた「経験」があるという点に重きが置かれています。

過去形と現在完了の違いは、今現在との繋がりがあるか、ないか、ということです。

used to~との使い分け

もう一つ、よくご質問をいただくのが、「used to + 動詞の原形」と過去形の使い分けです。

過去形は、単に、今の時点ではもう終わってしまったことだという意識で使われます。

対して、「used to + 動詞の原形」は、話している側が、「昔は〜だったが、いまはそうではない」というように、今と昔の対比・相違点をより明確に表現したい時に使われるものです。

例)
過去形:I smoked.
used to〜:I used to smoke.

過去形では、さっきタバコをすって帰ってきたところなのかなと思われます。

一方、”I used to smoke.”からは、前は喫煙者だったけれど、今はもう吸っていないということがわかりますね。

もう一つ、例文を見てみましょう。

例)
過去形:My grandfather grew roses in the garden.
used to〜:My grandfather used to grow roses in the garden.

過去形では、聞き手は、「おじいちゃんは、おそらくもうなくなっているのだろう」と推察します。

対して、”used to〜”のほうは、現在との違いを表しているので、聞き手は「おじいちゃんは昔バラを育てていたけれど、もう今は育てていないんだな、(ただ、多分生きている前提)」で話を聞きます。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

英語の時制は、使われる区間が細かく限定されているものの、一旦覚えてしまうと、とてもシステマティックなもので、意外とシンプルなものだと感じていただけたと思います。

ぜひ、参考にしてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です