英語で「厳しい」を表現!意外と知らない16の表現法正しい使い分け

この記事を書いた人:とよっぴ
オーストラリアのメルボルン大学開発学(修士号)を卒業。オーストラリア在住歴は5年目になります。豪英語に関するお話や英語で躓きやすいポイントなど、わかりやすく解説していきます。

英語で、うまく表現したいのにわからない!そんなもどかしい思いをしている方は少なくないと思います。

私も5年前初めて留学を経験した時は気持ちを言葉にすることができず、歯がゆい思いを何度も経験しました。

特に簡単な言葉なのに出てこない時ってすごく悔しいですよね!

日本語でよく使う「厳しい」という表現もその1つだと思います。

今回は、厳しいの表現方法を16個取り上げ、どの表現をどのように使うべきかについて紹介します。

押さえておくべき8個の厳しい初級表現と用法例

Hard

日本の英語教育で真っ先に習う頻出単語です。日常会話からビジネス、学術の世界まで幅広く使用されます。

主に肉体的・精神的に辛いことを表現した単語で、比較的どんな場面においても使うことができます。

【例文】
It is so hard for me to pass the exam.
「その試験に合格するのは私にとって非常に厳しい。」

Harsh

これも日本語に直訳すると「厳しい」ですが、元々は「刺々しい」「ザラザラとした」というニュアンスを含んでおり、主に人の態度や扱い、天候の変化などを表す際に用いることの多い単語です。

【例文】
The complain about our service from the customer is too harsh!
「サービスに関するお客からの文句とはいえ、厳しすぎるよ!」

Tough

カタカナ英語の常連である「タフ」ですが、逆境な状況や持ちこたえることが難しい痛み・心傷の状態に使う表現です。

人の扱いに関しても使用することがあり、日常生活では用途の広い単語です。

【例文】
He is so tough on his friends, he is easy on himself though.
※be tough on …人に厳しい
「彼は自分には甘いが、友人にはとても厳しい。」

Difficult

Hardが肉体的・精神的な負荷を表現するものだった一方、Difficultは自身のスキルや技術が不十分でハードルや壁を越えることが難しいことを表現する時に使用します。

HardとDifficultの区別ができる日本人は意外と少ないような気がします。

【例文】
Getting to the airport at 2pm would be difficult for us due to heavy traffic jam.
「深刻な渋滞により、2時に空港に到着するのは難しそうだ。」

Severe

カタカナ英語で言うところの「シビア」です。

状況や状態など、その度合いや程度を表す時に使用する単語です。近年日本で起こっている災害の被害状況や、ケガの具合、痛みの強さ、ある物事の尺度として過酷すぎる際に頻繁に使われます。

【例文】
The hugest typhoon which hit Japan brought severe impact on agricultural products.
「日本を襲った巨大台風は農作物に深刻な影響をもたらした。」

Heavy

カタカナ英語で言うところの「ヘビー」です。「モノの重さ」を表現することから物事の程度がいかに深刻なのかを表す単語として日常会話にもよく登場する単語です。使い方はSevereと基本的には同じです。

【例文】
My boss is so heavy on me!
「私の上司、私に厳しすぎるよ!」

Strict

「厳格、厳正」など、主にその人の人間性や、行った行為に対して用いられることの多い表現です。

法律や規則など、遵守すべきものを説明する時にもよく使われます。VISA関連や出入国する際の持ち物の規制に関する会話で頻繁に耳にします。

【例文】
Australian government enacted the strict regulation against imported alcohol.
「オーストラリア政府は輸入される酒類に厳しい規制をかけた。」

Tight

カタカナ英語でも頻繁に使用される「タイト」ですが、主にお金や時間など、物体を伴わない資源に対して不十分な時に使用されます。

プロジェクトの予算や、仕事のスケジュール管理など、かなり狭い空間に押し込まれているようなイメージです。

【例文】
My schedule is really tight this week!…
「僕の今週のスケジュールすごく厳しいよ…」

中級表現4個の「厳しい」と用法例

Intense

主に天気や人の態度が極めてきつい時に使用する単語です。

ニュアンスとしては「”かなり”厳しい」表現で、天気やその人の人間性が強烈に酷い時に使う単語です。

ネイティブは会話の中で冗談を言う際にかなり多用しますが、初学者が使うと反感を買う可能性があるため、使いすぎには注意が必要です。

【例文】
India was attacked by an intense famine this year.
「インドは今年、厳しい飢饉に見舞われた。」

Rigid

上記Strictと同様、人の性格や人間性を説明する時に使用する単語です。基本的にネガティブな意味合いを含んでいるので、人に対して用いる時は注意が必要です。

【例文】
My teacher is so rigid in terms of time!
「私の先生、時間のことになるとすごく厳しいのよ。」

Unsparing

主に「惜しむことのない」「容赦のない」「手厳しい」と言う意味を持った単語です。

日常会話で耳にすることはあまりありませんが、政治ニュースやテレビ中継などでは触れる機会があるかもしれません。

政治の動向や評論家の発言などによく用いられることの多い表現です。

【例文】
The criticism included an unsparing racism.
「その批判は手厳しい人種差別の意が含まれていた。」

Relentless

基本的な意味は「予断を許さない状況」やある物事に「固執している状態」、「容赦のない状態」の時に用いる表現です。

希望や望みが薄い状況でも使用することの多いフレーズでもあります。

【例文】
The merchant gave up continuing his journey due to the relentless heat and intense sunshine in the desert.
「その商人は砂漠の厳しい灼熱と容赦なく照りつける日差しで、旅を続けることを諦めた。」

応用表現4個の「厳しい」と用法例

Stern (スターン)

人の表情や性格、人間性や態度・マナーなど、著しく捻じ曲がっている時に使用する強いニュアンスの単語です。主張が激しく、固執している時にも用いられます。

【例文】
She was so happy because her stern boss gave her a praise in the project.
「彼女の手厳しいボスが、そのプロジェクトにおける彼女の働きを高く評価したので、彼女はとても嬉しくなった。」

Stiff

主にビジネス的競争や反対運動、金銭的な規制が厳しい時に使用する表現です。

路上駐車や無賃乗車などの罰金や、ビジネスにおいては競合他社の動向などを説明する時に使用されます。

【例文】
The Fontech. In is facing stiff price competition with Colour tech Co.
「Fontech社はColour tech社との厳しい価格競争に直面している。」

Grim

人の表情や行動、生活状況などがこれ以上改善することがないと言う状況で使用する「厳しい」です。

他の単語と区別するのが難しいのですが、私は「手のつけようがないほど」というイメージで覚えています!

【例文】
His face turned out grim when he heard the news.
「そのニュースを聞いた時、彼は厳しい表情をした。」

Stringent

規則や条件、手続きなど、それがもたらす深刻な効果や極端に限定的な状態を指します。

少々お堅い表現なので日常会話の中で耳にすることはそこまで多くはありませんが、テレビや論文などではよく使われている単語です。

【例文】
The workers are facing the stringent conditions to get rid of radioactive materials from the power plant.
「その労働者たちは放射線物質を発電機から取り除くため、厳しい条件に直面している。」

さいごに:簡単なものほど用途が広い

私はオーストラリアへ来て5年になりますが、最初は使い方も、用途も、何一つわかりませんでした。

特に日本語でよく使用する言葉やフレーズをそのまま英語でも使おうと思っても、「厳しい」のように意外とたくさんの表現があって、いつ、どのように使ったら良いかすごく困りました。

しかし、上記「厳しい」の表現に関して共通しているのは、全て「形容詞」であるということ。

使える場面や文脈はそれぞれ異なりますが、文法的な使い方は全て同じです。

使いこなせるかどうかは、どの状況において使うことができのか?ということを覚えるだけです。

そして、紹介してきた例文からわかるのは、簡単な表現ほど、使用用途が広い、ということ。

1つの単語が文脈によってはいろんな表現に変化します。最初は大変ですが、慣れると難しい表現を使わなくても様々なニュアンスを持った英文を操れるようになります。

簡単なものからで良いので、少しずつ前進していってください!

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