私は、現在子ども英会話の講師をしています。前職は中学校の英語教員です。
高校3年生の時の1年間のアメリカ留学が大きな英語学習の転機となりました。ホームステイ先でのコミュニケーションや、高校生活を送れるくらいの英語力を身につけることができましたが、友達や家族間のフランクな表現や日常会話レベルどまり。
帰国して、一層ブラッシュアップするために、英語学習を続けてきました。TOEIC受検1回目のスコアは730点から約1年で865点にのばすことができました。
ここでは、1年間でTOEICのスコアを150点近く伸ばした経験を元に、書籍を使ったおすすめの英語学習法をご紹介します。
忙しいビジネスマンの方から主婦の方で英会話学習をスタートしたいという方まで、きっと参考にしていただけると思います。
書いた人:Hiromi
性別(年齢):女性(48)
学習歴:中学~大学。高校で1年米国留学。大学教育学部英語専攻。英語スクール通学歴3年。TOEIC受験30代の9年間。
受講時の英会話スキル:日常生活、意志の疎通には困らない。問題なく旅行ができる程度。
TOEIC:TOEIC730点〜865点程度
おすすめ書籍1:ボキャブラリーを育てる「キクタン」(アルク)
アルクから出ている「英語の超人になる!歩く学参シリーズ」の一つである「キクタン」は、学習者のレベルや目的に合った様々なシリーズが出版されています。
私が所有しているのは“【Advanced】6000”です。
このシリーズの特長は「目」だけでなく、「耳」「口」「手」をフル活用するので覚えやすいところ。私が気に入っているのは、Day1~56の8週間で完成するチャンツ。CDやアプリを利用して、耳から入る”音“として英語を学習できるところです。
チャンツとは・・・
英語の文章を一定のリズムに乗せて歌ったもの。これをリズミカルに繰り返し口ずさむことで、英語の話し言葉のリズムを体得できるなどの効果があると言われる。
出先や短い時間でも、気軽に繰り返し学習できるので、「勉強しなくっちゃ!」という気負いやストレスが少ない状態で、細く長く続けることができ、知らないうちにたくさんの単語を覚えることができます。
「キクタン」を使った学習の進め方
CDを短時間でよいので、繰り返し聞きます。
私の場合は、一人で運転している時に、BGMのように流しました。運転中は本を読めないので、チャンツで流れてくる英語と日本語をリズムよく繰り返して言い、知っているものは、同時に日本語を言うなどして、隙間時間にとにかく何度も聞きました。
つづりがわからない語は、自宅に戻ってから本で確認し、また繰り返し音源を聞きます。
何度も聞いているうちに、認識できる語が増え、なかなか覚えられない語がはっきりしてくるので、それらの語を本で確認、ノートに書きだし、わからない時にはノートを振り返りながら定着させていきました。
この方法は、机に向かって学習する時間が取れなくても、家事や仕事の隙間の時間にでき、まさらに“ちりつも”学習です。毎日たった5分続けていくことで、語彙力が着実に伸びます。
また、書籍の方は見開きに単語の意味、フレーズや文の用法が紹介されており、肝心なつづりや意味は赤字になっているので、付属の赤シートでかたっぱしから暗記する方法もおすすめです!
おすすめ書籍2:ネイティブの”感覚”を理解!「ハートで感じる英文法」(NHK出版)
母国語のように“感覚”で英語を表現することができたら、より自然な英語で、時を逃すことなく会話のキャッチボールが成り立ちます。
しかし、実際はなかなかうまくいきません。私たち日本人は、中学、高校そして大学と、英語を学習し続けていて英語学習のキャリアは長いのに、どうしてこんなに英語に苦労するのでしょうか。
「speak とtalkの違いは何?」「say とtellの違いは?」即答できないのは、言葉の”感覚“を理解していないからなのです。
単なる暗記では、本当の意味で使えるようになりません。こんな疑問をわかりやすく解決してくれるのが、この「ハートで感じる英文法」です。
例えば、学校で未来形として習う“will”と”be going to”の違い。
未来を表現する時にネイティブが使っている”感覚“がわかりやすく説明されています。学校では同じ未来形として学習しますが、実際は使い分けがあるのです。
現在完了や進行形、過去形などの表現や助動詞や動詞、前置詞がもつ”基本イメージ“や、ネイティブの感覚をわかりやすく解説しているので、とにかく私にとっては”目からうろこ“の連続でした!
「ハートで感じる英文法」を使った学習方法
まずは、じっくり読み、“目からうろこ!”な部分をノートに書きだします。
自分がとらえていた感覚と違うところをポイントとして、後で振り返りやすく記入します。そして、「確認テスト」に進み、実際に自分のものになったかを認識します。
普段の生活の中で心がけることは、日本語を英語になおして考える癖をつけることです。
「こういう時は、“will”だな」とか、「”be going to”を使うのは、こういう時だな」と言う風に意識していくことで、実際に英語を使う場面で自然に使えるようになっていきます。
わからなくなった場合は、本やノートに戻って復習することで、身につきます。
おすすめ書籍3:中級者向け!「Oxford Practical Grammar」OXFORD出版
英語学習者のための文法書であり、英語を英語で理解するのに、たいへん役立ちます。
例えば、“will”と”be going to”の違いについて、説明に加えて、図を用いてわかりやすく解説されています。英語で書かれているので、余計な情報がなく、とても簡潔でわかりやすいです。
また、ユニットやセクションごとに、Practice(練習問題)が多く設けられているので、用法の確認や定着がしっかりできることも、おすすめポイントです。
普段英語を教えていて、ちょっと疑問に思ったり、確認したりする時に多用する実践的な文法書です。
「Oxford Practical Grammar」を使った学習方法
鉛筆一本とこの本さえあれば、OK!自分が知りたいところから学習しましょう。
品詞(助動詞、冠詞・名詞・代名詞、形容詞・形容動詞、助動詞、前置詞、動詞)や、時制(動詞の現在、動詞の過去、未来)など11のユニットの中に、更に6~10の単語や表現を解説しているので、興味があるところからピンポイントで学習していくと、はかどりやすく、継続しやすいです。
説明されている英語を読み解き、問題に取り組みます。私の場合、tooとenoughの使い分け、mustとhave toの違いなどが、とてもわかりやすかったです。
おすすめ書籍:4TOEIC受検対策に!「公式TOEIC Listening & Reading問題集」一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
TOEIC受検、最初は自分の実力がわからなかったので、とりあえず能力別の問題集640点を目指すレベル本で、準備しました。
結果730点だったので、それ以降は、私の苦手な文法や語彙に特化した様々な問題集を使用しましたが、最終的にはこちらの「公式TOEIC Listening & Reading 問題集」を、改訂される度に購入しています。
模擬試験感覚で取り組めることに加えて、難易度が実際の試験と同等なので、自分の弱点を見つけやすいので、おすすめです。
「公式TOEIC Listening & Reading問題集」を使った学習方法
なかなかまとまった時間(TOEICを実践形式でやるとなると2時間かかります!)が取れないので、隙間時間にReading問題を解きます。
1回1問でもよいので、すぐに取り組めるよう問題集を身近な場所に置いておき、アイロンが温まる間、PCが立ち上がる間、気分転換に…と言う風に問題を解き続けます。
Listeningは、落ち着いた環境(子どもが不在、または寝ている時)で取り組まなければならないので、夜に学習することが多いです。
終わったら、解答をチェックし、できていない問題については、わからなかった語彙や表現を確認し、ノートに書きだします。そして、それを隙間時間にまた読み返して、覚えていきます。
TOEICは、集中力が必要な上に、問題に慣れていないと時間ばかりが経ってしまうので、受検にはテクニックが必要です。
普段は“ちりつも”学習で活用している本ですが、受検直前は、実際の規定時間で問題を解き、時間配分やスピード感を確認するのにも役立っています。
さいごに
いかがでしたでしょうか。今回は、元英語教員として、過去に多くの英語学習の経験から、個人的にTOIECの点数アップや、コミュニケーション力向上に役立ったと思う4つの書籍を厳選して紹介しました。
個人的に本当に役立ったと感じる書籍と学習法です。私自身が経験したように遠回りの学習をしないよう、参考にして頂けると嬉しいです。
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